食後横になる時は向きに気を付けて!逆流性食道炎を引き起こす危険性も!
美味しいご飯を食べた後、お腹も心も満たされると横になってゆっくりしたくなりますよね。
食後に激しい運動をすると消化不良を起こすことから、運動は1~2時間後が良いとされています。
つまり、食後はある程度身体を休める必要があります。
しかし、だからといって食後すぐに横になると食べたものが逆流して胸やけや胃痛などの症状を引き起こしてしまうのです。
場合によっては嘔吐することも…。
これが、いわゆる逆流性食道炎と呼ばれるもの。
今回は逆流性食道炎が起きるしくみについて調べてみました。
どうやら、食後にどうしても横になりたい時には“向き”に気を付けることで逆流性食道炎を引き起こすリスクを下げられるようです。
右向き?それとも左向き?
あなたはどちらだと思いますか?
さっそく見ていきましょう。
逆流性食道炎とは?
逆流性食道炎とは、胃液や胃の中の物が食道に逆流し、食道の粘膜が傷つけられてしまうことで様々な症状を引き起こす病気です。
元々は欧米人がかかりやすい病気で、日本人あまり馴染みのないものでしたが、食の欧米化などが原因となり、現在は患者数が年々増えているそうです。
また、病院への受診をされていなくても逆流性食道炎の症状に該当する身体の不調を感じている“隠れ逆流性食道炎”の方も増加傾向にあると言われています。
【メカニズム】
食道は胃と違い、強い酸性の性質を持つ胃液に対する抵抗力が弱いのが特徴。
健康な状態であれば、炎症を起こさないように下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)と言う筋肉で胃の入り口を締めて逆流を防いでいます。
しかし、様々な原因により胃の機能が低下して下部食道括約筋がゆるむと食道へ逆流しやすくなり、胃液に弱い食道が刺激を受けてしまいます。
逆流性食道炎を引き起こす原因として考えられているのは、
・タンパク質や脂肪分を多く含む食品の摂りすぎ
→消化されにくいと言われています
・加齢による下部食道括約筋の働きの低下
・猫背など、姿勢が悪い
→胃が圧迫されてしまうため
・ストレスにより胃の機能が低下
となります。
症状としては、胃もたれ・胸やけ・喉の違和感・ゲップがよく出るなど…。
食後にこのような不調を感じたことはありませんか?
どれか当てはまるものがあれば、逆流性食道炎を引き起こしている可能性があります。
横になる時の向きは?
結論から申し上げます。
ここまででご説明した逆流性食道炎の症状に当てはまるものがある方は、左向きで横になりましょう。
そして、当てはまらない方は、右向きで横になりましょう。
まずは、健康な場合に右側を横にする理由をご説明します。
わたしたちの食べた物は、左側から右側へと流れていく仕組みになっています。
身体の右側を下にすることで、食べ物が胃の出口に向かってスムーズに消化することが出来ます。
この時に左側を下にしてしまうと胃の出口が上を向いた状態なので、消化が上手く出来ず、胃もたれや胃痛などの原因となってしまいます。
そのため、健康な方が食後に横になる場合は、右側を下にすると良いでしょう。
次に、逆流性食道炎の症状に当てはまった方が左側を下にする理由をご説明します。
右側を下にした場合は、胃の出口が下になるため消化がスムーズになりますよね?
一見、逆流性食道炎であってもこの方が良い気がします。
しかしここが注意点!よく考えてみると胃の出口が下ということは、胃の入り口も下を向いているのです。
健康な方の場合は特に問題ないのですが、逆流性食道炎の可能性がある方が右側を下にしてしまうと胃酸が食道へと流れやすくなってしまいます。
病院を受診していなくても、食後に胃もたれや胃痛・喉の違和感などの症状を起こしたことがある方は、左側を下にして横になるようにしましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
少し分かりづらい説明だったかもしれませんが、まずはご自身が逆流性食道炎の症状に当てはまるか、一度振り返ってみてください。
また、逆流性食道炎を引き起こさないためにも、食生活や姿勢の見直し・改善を心がけていきましょう。