昔の日本の風景も浮かんでくる!七夕の歌の歌詞に込められた意味をご紹介します!
七夕の時期になると聞こえてくるのが七夕の歌ですよね。
学校やテレビを見ながら一緒に七夕の歌を歌うお子さんも多いと思います。
でもその歌詞の意味をあなたはちゃんと知っていますか?
古い言い方が多く、意外と間違えて歌詞を覚えている方も多いので、意味までご存知の方は少ないかもしれませんね。
そこで今回は、七夕の歌の歌詞についてご紹介します!
何気なく歌っている歌も、歌詞の意味を知るときっと聞こえ方も変わってきますよ!
あなたはちゃんと覚えている?七夕の歌の歌詞
まずはキチンと七夕の歌の歌詞を思い出してください。
今では使われない単語や言葉使いも多いので、意外とキチンと覚えている方は少ないかもしれませんね。
自信があるという方も、一度下記のサイトで歌詞を確認してみてはいかがでしょうか?
「のきば」や「きんぎんすなご」と言った単語は、七夕の歌ではおなじみの単語ですが、日常生活で使う事はほぼありませんよね。
その為、特にお子さんは間違って覚えていることもあるかもしれませんね。
では、どんな意味があるのでしょう?
のきば
のきばとは「軒端」と書きます。
意味は「軒」の「端」という意味です。
現在の家にはないことも多く、この歌が作られた当時は平屋が多く軒端があるのが当たり前の時代だったことから、歌に使われたのだと思います。
きんぎんすなご
「きんぎん」は「金銀」のことで、説明は不要だと思います。
問題は「すなご」ですよね。
すなごは「砂子」と書き、これは金銀を細かく砂状にした物の事をさします。
ごしき
二番の歌詞にある「ごしき」という言葉。
ごしきとは「五色」と書き、意味は字の通り五色という意味です。
この「五色」は鯉のぼりの拭き戻しなど、日本文化の様々な場面でも取り入れられています。
これは「陰陽五行説」という中国からの考えで、この世のすべては「陰」「陽」と「水」「木」「土」「金」「水」の五行からなり立っているとされる考え方です。
関係があるのはこの五行の方で、上記の順に「青、赤、黄、白、黒」という色が割り振られています。
この色が五色というわけです。
いかがでしょうか?
それぞれの言葉の意味をご理解いただけたでしょうか?
七夕の歌の意味とは?
それでは上記の事を使って歌詞の意味を考えてみましょう。
単語の意味さえわかれば「たなばたさま」は難しい歌ではありません。
一番の歌詞について
・「軒端」は屋根の端の端ですから「軒端に立てかけられた笹の葉がサラサラと揺れている」というのが最初の歌詞の意味ですね。
・「金銀砂子」は金と銀を砂のようにした物のことでした。
ですから「お星様がキラキラと輝いて、まるで金と銀で出来た砂のよう」といった意味になります。
特に深いメッセージが込められている、と言うよりは見たもののうまく描写している、と言う感じですね。
二番の歌詞
・「ごしきのたんざく」の「ごしき」は五色という意味でした。
ですのでここは「5色の短冊に私が書いた(願い事)」という意味ですね。
現代はいろんな短冊の色があるのでピンとこないかもしれませんが、当時は「陰陽五行説」に従って短冊は5色で作られていたようです。
ただ、黒は文字が見えないだけでなく、縁起の良くない色とされていますので紫が代わりに使われていたそうです。
そういった当時の背景を考えると納得していただけると思います。
・後の歌詞はそのまま考えてもいいのではないでしょうか?
「お星様がキラキラと輝いて、(私が願いを書いた短冊を)空から見ている」という意味です。
難しい意味合いの歌ではありませんので、当時の子供たちにはより受け入れやすい歌詞だったのではないでしょうか?
歌いやすく、そして情景を思い浮かべやすい歌詞と言えますね!
ただ今回ご紹介した意味はかなり直訳ですので、いろんな訳があると思います。
例えば一番の「星」は「天の川」で、二番の「星」を「織姫と彦星」と考える方もいらっしゃるようです。
あなた自身の考えで現代語訳に置き換えてみるのも面白いかもしれませんね!
七夕の歌詞は、当時の七夕を描写したものでした!
今とはまた違った風習もあった七夕の歌が作られた時代。
だからこそ、当時の子供たちが情景を込めて歌いやすい歌だったのでしょう。
これからは当時の事を思い浮かべながら、七夕の歌を歌うのもいいですね!