「前略」の使い方ってどうすればいいの?例文を用いてご紹介!
今手紙を書く機会というのが減っています。
とはいえ、手紙をまったく書かないという事はないと思います。
そんな時書き慣れていないと困るのが「拝啓」や「前略」と言った手紙の書き出し。
友達同士なら良くても、きちんとした手紙を書く時は適当には扱えませんよね。
特に前略は、使い方によってはとても失礼にあたることもあります。
では一体前略とは一体どういった時に使うものなのでしょう?
また、例文などを見たいという方も多いと思います。
そこで今回は、そんな前略の使い方と、実際に前略を使った例文をご紹介しましょう!
ぜひ手紙を書く時は、例文を参考にして正しく前略を使ってくださいね!
前略の使い方って?
それではまず、前略の具体的な使い方からご紹介しましょう!
一体どういった時に使われるものなのでしょうか?
前略とは
手紙の頭に使う言葉の事を「語頭」と呼ぶのですが、この語頭にはいくつか種類があります。
前略もその内の一つで、有名なところで言うと「拝啓」というのもここに当たります。
この「拝啓」と「前略」には大きな違いがあります。
拝啓を使った場合は、次に季節のあいさつを入れるのが決まりです。
しかし「前略」は「略」という言葉通り、「最初の挨拶を略します」という意味です。
ですので、前略を使っているのに季節のあいさつが入っているのはマナー違反となります。
挨拶を入れるのなら拝啓を使うのが一般的です。
結語は?
拝啓を使うと手紙の最後に「敬具」という言葉を入れて締めなければいけません。
これは「結語」と呼ばれ、拝啓の結語は敬具というのは比較的有名ですよね。
語頭と結語はセットになっていて、「敬具」は拝啓の結語で、前略には使えません。
「前略」と始まった場合は「草々」と締めなければいけません。
これはセットですので間違えるとマナー違反、必ずセットで覚えておきましょう。
どんな時に使うの?
それでは前略とはどんな時に使うのでしょう?
基本的にはフランクな関係の方には「前略」でも問題ないと思います。
友人や知り合い、親戚などに手紙を書く時は前略でもかまいません。
・すぐに手紙がほしい時、慌てて手紙を書いた時にもお勧め
前略は「あいさつを略すほどの理由」がある時に使われるのが一般的です。
もちろんフランクな関係の時もかまわないのですが、どちらとも言えない関係の時でも使えないことはありません。
「すぐに返事がほしい物」または「急な事でとても驚き、急いで手紙を書いた時」等にも使われます。
使ってはいけない場面
では反対に使ってはいけないのはどんな時でしょう?
・ビジネスシーンや目上の方
前略は挨拶を略すことで「相手への敬う気持ちを略す」とも言われています。
ですので、ビジネスシーンや目上の方への手紙には適しません。
また、お客様へ手紙を書く時も基本的にはNGです。
・季節のあいさつ
年賀状や暑中見舞い等の季節のあいさつには、季節のあいさつを入れるのが普通です。
ですので前略は一般的に使いません。
前略には「とにかく内容を見てほしい」と言った意味があります。
季節の挨拶状はその名のとおり「あいさつすること」がメインなので、略さないようにしましょう。
・冠婚葬祭の手紙
また、冠婚葬祭に関する手紙にも前略は使いません。
季節のあいさつでなくても、体を気遣うあいさつを入れるようにしましょう。
前略を使った例文
それでは前略を使った例文を見てみましょう!
あいさつを省く分、拝啓を使うよりも簡単と言えるかもしれません。
例文1
前略
取り急ぎ、用件のみ申し上げます。
先日お話いたしました○○の件につきまして、お返事をいただいておりません。
大変恐縮なのですが、人数把握のため○月○日までにお返事をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
草々
例文2
前略
先日入院なさったとお聞きし、心配しております。
とても驚き、急いで筆を取りました。
その後のお加減はいかがでしょうか?
草々
前略の後に文章でOK!
前略の後の文章に特に決まりはありません。
いきなり文章からはいっても失礼にはなりません。
もし気になるのなら例文1のように「取り急ぎ、用件のみ申し上げます。」といれるのがおすすめです。
前略を使うべき場面を見極めて
前略は場合によっては失礼にあたることもあります。
あなたがその手紙を「どんな理由で」「誰に出すのか」という事を考えてから使いましょう。
それさえ分かっていれば「前略」の使い方は難しくありませんよ!