戸籍謄本と戸籍抄本ってどんな違いがあるの?パスポートを取る等時は、どちらが必要なのかを知りたい!
戸籍謄本と戸籍抄本という言葉は、見たり聞いたりしたことがある方も多いと思います。
でも、その意味までしっかりとご存知ですか?
例えばパスポートを取る時などに、戸籍謄本と戸籍抄本どちらが必要か迷ってしまうという方も多いようです。
一体戸籍謄本と戸籍抄本ではどんな違いがあるのでしょう?
またパスポートなどを取る時は、一体どちらが必要なのでしょう?
そこで今回は戸籍謄本と戸籍抄本の違い、そしてパスポートなど戸籍謄本や戸籍抄本が必要な物をご紹介します!
少しややこしいので、ご存知ない方はぜひ目を通してみてくださいね!
戸籍謄本と戸籍抄本の違いって何?
それではまず、戸籍謄本と戸籍抄本の違いについてご紹介しましょう!
一体どんな違いなのでしょうか?
二つの違いを理解するために、まずは戸籍についてご紹介しましょう。
戸籍とは
戸籍というものは、その人が生まれてから死ぬまでの事を綴った記録の事です。
とはいえもちろんすべての事が記載されているわけではなく、人生のおいて重大な出来ごとの記載がなされています。
例えば、生まれた日、生まれた場所、父と母の名前、配偶者の名前、死亡日、死亡地といったことが記載されています。
職業や住所等は記載されていません。
戸籍を取りよせると住所が書かれていますが、これは本籍というもので現住所とは関係がありません。
戸籍の単位は「夫婦とその子供」という単位になっていて、結婚すると親の戸籍を抜けて新しい戸籍ができます。
ただ、戸籍を抜けても名前自体は書かれており、×印が付くことになります。
戸籍の原本は、たとえ本人であっても手に入れることはできません。
必要に応じて原本の写しを取りよせることはできます。
写しには2種類あり、それが「戸籍謄本」と「戸籍抄本」なのです。
戸籍謄本
それではまず、戸籍謄本からご紹介しましょう。
戸籍謄本は上記の戸籍を「その戸籍に入っている全員のことを記載したもののこと」を差します。
つまり、戸籍そのものを全て写したものだと言えますね。
現在では「戸籍全部事項証明書」という名前で呼ばれることもあります。
こちらの方が分かりやすいかもしれませんね。
戸籍謄本は「戸籍記載の人物、もしくはその配偶者等の直系親族、同じ戸籍に記載されている人物」であれば、特別な書類はなしで取得できます。
それ以外の方は「本人から委任状」が必要で、委任状をなりすまして本人以外が書くと私文書偽造罪に当たります。
戸籍抄本
では戸籍抄本はどうでしょうか?
戸籍抄本の場合は「その戸籍の中で一個人の分のみ記載したもののこと」を差します。
他の家族の分は必要ないので、自分の戸籍だけ見れればいい、という時に必要です。
現在では「戸籍個人事項証明書」という名前で呼ばれることもあります。
こちらの取得方法も戸籍謄本同様の対応ですので、ご注意ください。
戸籍謄本と戸籍抄本の違い
それでは簡単に2つの違いをまとめてみましょう。
どちらも戸籍を記載したものですが、記載範囲が違います。
戸籍謄本は、その戸籍の原本を全て記載したもの、戸籍全員分の記載がなされている物。
戸籍抄本は、その戸籍の中でも一個人の分だけを記載した物、という違いがあります。
パスポートなどを作る時は、どっちが必要?
では最後に、戸籍謄本と戸籍抄本が必要な時についてご紹介しましょう。
パスポートはどちらが必要?
パスポートの場合は、個人の情報だけが必要なので「戸籍抄本」が必要です。
戸籍謄本でも駄目ではないと思いますが、個人情報の観点からもおすすめです。
保険や年金受給などの時も必要ですが、この時も個人の情報のみが必要なので、戸籍抄本を手に入れましょう。
また「どちらでもよい」という答えの時は、戸籍抄本を渡す方が良いですよ。
戸籍謄本はいつ使うの?
では戸籍謄本はいつ使うのでしょう?
結婚
離婚
養子縁組をする、離縁する時
名前の変更
家族が死亡した時
相続関係
公正証書遺言所を作成する時
戸籍が変更になる時には、全員分の記載が必要となります。
また、相続など親子のつながりを証明する時にも必要です。
戸籍の変更、または相関図の証明として使われることが多いようなので、戸籍抄本とはかなり使われ方が違います。
個人情報の面でもよく考えて取り寄せよう!
2つの違いはそんなに大きくないようですが、使われ方には大きな違いがあります。
個人情報という観点からも、この二つは使い分けるようにしてくださいね!