うなぎと梅干の食べ合わせ、本当に良くないのでしょうか。
土用の丑の日にはうなぎを食べる人が多いですね。
そこで、少し気になるのが食べ合わせ。
うなぎと梅干しは、昔から食べ合わせが良くないと言われています。
一体うなぎと梅干しのどのような点が、良くないと言われるようになったのでしょうか。
そして実際に栄養面では、一緒に食べるとどのような影響があるのでしょうか。
食べ合わせについては、様々な食品についても言われていますね。
では、うなぎと梅干しをはじめとする食品の食べ合わせについて、詳しく見てみましょう。
うなぎと梅干しの食べ合わせ、栄養的には?
うなぎにはビタミンA、B1、B2、D、E など、多くの栄養を含んでいて、夏バテ防止にはぴったりな食品です。
一方梅干しはクエン酸を含んでいて、疲労回復に良い食品です。
栄養的に言うと、梅干しがうなぎの脂をさっぱりさせ消化を助けるので、むしろ理想的な組み合わせです。
うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いというのは、医学的な根拠のない迷信のようです。
うなぎと梅干し、食べ合わせの由来
うなぎは脂が多いですが、梅干しでさっぱりさせるとたくさん食べられてしまいます。
うなぎは贅沢品でしたので、食べ過ぎを戒めるための言われであったとされています。
他の説には、うなぎの脂分と梅干の酸が刺激し合うので、腹痛を起こすと考えられた説があります。
それから、元々”うなぎと銀杏”とされていた食べ合わせの組み合わせが、いつの頃からか梅干しに取って代わったというものです。
これは置き薬の行商である富山の薬売りが、販売促進のために配布していた食べ合わせ表がありました。それに、うなぎと梅干しの記載があります。
食べ合わせ表は色刷りになっていて、目立つ赤い色のものが多く使われました。
梅干しは赤いですね。
銀杏だったものが、赤く色付けされて梅干しと記載されたということです。
これによって、うなぎと梅干しの食べ合わせが良くないという事が広く知られるきっかけになったのではと考えられます。
一方、銀杏は食べ過ぎると中毒を起こす事があるので、注意が必要です。
良くない食べ合わせの食品
では実際に食べ合わせの良くない食品には、どのようなものがあるのでしょうか。
⑴脂っこいもの+水分が多いもの
●うなぎとスイカ
●天ぷらとスイカ
油ものとスイカとの組み合わせは、スイカの水分で胃液が薄まり消化不良を起こす可能性がありますので気をつけたほうが良いでしょう。
⑵体を冷やす食品同士
●そば+柿
●カニ+フルーツ
●ところてん+生卵
これらの食べ物は胃を冷やしますので、冷え性の人は症状が重くなる事があります。
生卵は消化に良くないので、胃を冷やすところてんとの組み合わせは負担がかかってしまいます。
⑶有毒な物質ができてしまうもの
一緒に食べると体に良くない物質ができてしまう、恐ろしい組み合わせです。
意外とやってしまいがちなので注意しましょう。
●焼き魚+漬物
魚を焼くと蛋白質が変化してジスチルアミンという物質ができますが、漬物に含まれる亜硝酸ナトリウムと結びつくとニトロソアミンという発がん性物質が生成されます。
大根おろしも同様の作用があります。
これを防ぐには、ビタミンCを含むレモンを添える等します。
●ほうれん草+ハム、ベーコン
ほうれん草の硝酸とハム、ベーコンの発色剤として含まれている亜硝酸ナトリウムが結びついて、ニトロソアミンという発がん性物質が生成されます。
●エビ+レモン
エビの料理にはレモンがよく添えられていますが、エビに含まれている銅がレモンのビタミンCを酸化させ毒素を発生させます。
その他に気をつけたい食べ合わせ
●うなぎ+桃
桃に含まれている有機酸がうなぎの脂の吸収を妨げるため、消化不良を起こす事があります。
●お酒+スイカ
スイカは水分が多いですが、同時に利尿作用もあります。
喉が渇いてお酒が進むことで、急性アルコール中毒になる事があります。
●お酒+くるみ
くるみには血圧を上げる作用があるので、のぼせやすくなります。
●お酒+ドリアン
エタノールとドリアンの酵素が反応して、気分が悪くなります。
●メントス+炭酸飲料
間食で間違ってすると、炭酸が一気に気化するので大変危険です。
他にも栄養的におすすめでない組み合わせなど、幾つか好ましくない食品の組み合わせがあります。
食べ合わせの中には先に挙げたように危険な組み合わせもありますから、うっかりしてしまわないように気をつけたいですね。
暑くなってきたら是非”うなぎに梅干し”で、スタミナをつけて乗り切りましょう。