たけのこの旬はいつ頃?季節の味覚を楽しもう
新鮮な採れたてのたけのこは、季節の楽しみの一つですね。
旬の季節は主に春ですが、実はたけのこの種類や産地によって旬の時期がかなり違うようです。
旬の時期によっては、産地や種類の違うたけのこを長く楽しめそうですね。
では季節の味覚であるたけのこの、種類による旬の時期と楽しみ方をそれぞれご紹介します。
主な種類と旬の時期
たけのこはイネ科の植物で温暖な地域に多く見られ、食用になるのは竹の芽に当たる部分です。
成長が非常に早く、芽が出ると10日間ほどで竹になってしまいます。
うっかりしていると食べ頃を見逃してしまいますね。
たけのこは食用になるものが10種類以上あるそうです。
その中でもよく食べられているものは、以下の通りです。
●孟宗竹
まず、たけのこの代表的なものは”孟宗竹”。
一般的に”たけのこ”といえば、この孟宗竹の芽の事です。
太さがあり、ずっしりしています。
中国から江戸時代に、今の沖縄を通して伝えられました。
北海道以南の全国で栽培されています。
生産量が多いのは福岡県や鹿児島県で、有名な産地は福岡県の合馬の他、京都のものがブランド化されています。
出回るのは3月から5月です。
地面から芽が出る頃に、掘って収穫します。
●淡竹
孟宗竹が伸びきった5月頃に生えてきます。
呉竹とも呼ばれ、竹は茶筅の材料にもなります。
皮が薄い赤茶色で、産毛はあまり無くツルッとしています。
地面から30cmほど伸びたものを、根元から刈り取って収穫します。
エグミが少なく美味ですが、あまり店頭で見かけることはないでしょう。
孟宗竹よりも北部で育つことから、日本海側の地域でも栽培されます。
●真竹
苦竹とも呼ばれ、味はしっかりしてエグミも強いです。
孟宗竹に似ていますがやや細く、筍の皮に産毛がありません。
旬は5月下旬から6月にかけてになります。
こちらも淡竹と同じように、地面から出たものを刈り取ります。
竹は竹細工に最もよく使われています。
●根曲がり竹
こちらはチシマザサと言う笹の筍で、姫竹とも呼ばれています。
根元が弓状に曲がっていることから根曲竹と呼ばれます。
旬は5月から6月にかけての時期で、アクが少なく美味です。
主な産地は山陰から東北、北海道です。
有名な産地のたけのこが美味しい理由
福岡県の合馬や京都の洛西の朝堀の筍が美味しいのは、栽培方法に一手間かけられているからです。
まず合馬では、竹林に地山の土を敷き込み、保水力のある土壌にします。
そして油粕などの有機肥料を与えるなど、栽培に手間暇をかけて作られています。
こうして作られたたけのこは、あくやエグミが少なく身が柔らかで、歯さわりが良いのか特徴です。
京都では、京都式軟化栽培法と言う方法で栽培されています。
秋冬から敷き藁を敷いて土入れをすることで柔らかな土質にし、また年間を通して竹林の手入れをすることで、白子と呼ばれる柔らかなたけのこが作られます。
機会があれば、ブランドたけのこを産地直送でお楽しみくださいね。
たけのこは採れたてを美味しいうちに
有名な産地のものを挙げましたが、一番美味しいのは近くで採れたてのものを直ぐに食べることです。
たけのこは採れてから時間が経つと、エグミが増してしまいます。
採れたその日のうちにあく抜きをして、美味しいうちにいただきましょう。
美味しいたけのこの見分け方は、次の通りです。
●皮が薄茶色のもの
●切り口がみずみずしく、皮にツヤがあるもの
●ずんぐりして短く、ずっしり重みがあるもの
●根元の赤いイボイボが少ないもの
色が茶色くなっていたりイボイボが多いものは、エグミが強いです。
そして皮が黒っぽく先端が緑色のものは、地表から出ていた時間が長い可能性があります。
あく抜きの仕方
たけのこは新鮮なうちにあく抜き、あく止めをしましょう。
●用意するもの
米ぬか 一つかみ
鷹の爪 1つ
⑴ たけのこを洗って、先端を斜めに切り落とします。皮の部分に縦に切り込みを入れます。
⑵ 鍋に米ぬかと鷹の爪、水を入れ、たけのこを入れます。落とし蓋をして40分から1時間ほど茹でます。
⑶ たけのこが柔らかくなったら火を止め、そのまま冷まします。
⑷ 冷めたら皮をむき洗ってから、水を張ったタッパーなどで保存します。
時間は少しかかりますが、あく抜きは簡単にできそうですね。
店頭で新鮮なたけのこを見つけたら、是非その日の食卓で季節の味覚をお楽しみください。
淡竹や根曲竹なども見かけたら、是非味わってみましょうね。