急性胃腸炎の症状とは。原因はストレス?
急性胃腸炎とは、突然引き起こされる一過性の胃炎や腸炎です。
症状は突発的な腹痛と下痢、嘔吐が主で、他の症状としては倦怠感や発熱なども見られます。
原因は細菌やウイルスによる感染であることが多いようです。
しかし急性胃腸炎の中には、検査をしても原因が特定できないものもあります。
このような場合は、ストレスが原因であることが考えられます。
ストレスによる急性胃腸炎は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
その症状は、ストレスが解消されれば改善されるのでしょうか。
急性胃腸炎の原因による諸症状と、対処法について見ていきましょう。
急性胃腸炎の症状
急性胃腸炎の症状は、突然引き起こされる嘔吐や激しい腹痛を伴う下痢が主なものです。
多くは食品から細菌やウイルスにより感染します。
細菌性の場合は嘔吐や下痢の他に、血便や発熱、全身の倦怠感などが見られることがあります。
ウイルス性の場合は、下痢では水様便が見られるのが特徴です。
症状はいずれも一過性のもので、症状が治まるまでにかかる期間は数日から2週間程度です。
しかし、小児や高齢者など免疫力が低い場合は重篤化しやすく、さらに回復までに期間を要することがあります。
急性胃腸炎の原因
急性胃腸炎の原因の主なものは、先ほど少し触れたとおり細菌やウイルスによるものです。
細菌性では、黄色ブドウ球菌やサルモネラ、O157などへの感染による食中毒が原因です。
また、抗生物質を使用した後に腸内の悪玉菌が増えることによっても起こることがあります。
ウイルス性の場合は、ロタウイルスが最も多く、他にはアデノウイルスやノロウイルスなどが原因で起こることがあります。
特に2歳位以下の小さい子供に、ロタウイルスによる感染性の胃腸炎が多く見られます。
ウイルス性の場合は人に移すことがあるので、吐瀉物や便の処理には注意が必要です。
吐瀉物を掃除する場合は、次亜塩素酸ナトリウムを使います。
ストレスによる急性胃腸炎
過度なストレスにより、神経性の急性胃腸炎を引き起こすことがあります。
ストレスを感じると脳からの指令で胃腸の動きが活発になり、胃酸が出すぎることで胃の粘膜を荒らしてしまうのです。
この場合は、痛みはあっても検査をしても異常が認められないのが特徴です。
治療法と予防について
感染性の急性胃腸炎の場合は、その原因によって適切な処置が必要です。
細菌性であれば、その原因菌に対する処置になります。
ウイルスの場合は風邪などと同じように特効薬などがないため、ウイルスを排出しきって自然に治るのを待ちます。
嘔吐をしている場合はまとまった量の水分の補給が難しいのですが、少量ずつをこまめに摂るようにして脱水症状を起こさないように気をつけましょう。
症状が治るまでは食事は控え、胃腸を休ませるようにしましょう。
嘔吐止めや止瀉薬(下痢止め)は、細菌やウイルスの排出を止めてしまい却って回復が遅れるため、絶対にしてはいけません。
感染性、心因性のいずれの場合も、発熱が見られたら脱水を起こしている可能性が高いので、早急に医療機関を受診しましょう。
尿量が少ない場合も注意が必要です。
感染性の胃腸炎を予防するには、食品の保存や調理と手洗いなど衛生に注意することです。
夏場は特に細菌性の食中毒が、冬場はウイルス性の胃腸炎が発生しやすいです。
ストレス性の場合は、まずはゆっくり休んでストレスを和らげることが大切です。
療養中は絶食し、水分をしっかり摂るようにします。
普段からストレスを溜めないよう上手に解消する工夫をしたり、過剰に仕事をしすぎて体に負担をかけないことも大切です。
また、精神的に細やかな人ほどクヨクヨしすぎることで胃腸炎になりやすいです。
ある程度割り切って考えたり、プラス思考にするようなクセをつけていくことも有効でしょう。
もし急性胃腸炎になってしまったら、まずは速やかに医療機関を受診し医師の診断を仰ぎましょう。
原因に合わせた治療を行うことでより早く回復でき、感染性の場合の二次感染も防ぐことができますよ。