母の日にカーネーションを贈る意味とその由来
5月の第2日曜日は母の日ですね。
最近は母の日にカーネーション以外のお花のギフトも目にするようになりましたが、やはりカーネーションを贈るのが定番となっています。
母親に感謝の気持ちを伝える意味で大切な記念日ですが、なぜカーネーションの花なのでしょうか。
きっと、それには何か特別な意味があるのでしょうね。
母の日にカーネーションを贈る意味や由来について、見ていきましょう。
母の日の由来とカーネーション
母の日の起源と言われるのが、イギリスで17世紀にキリスト教の四旬節の第4日曜日に行われた、マザリングサンデーと言われています。
教会に奉公中の子供が母親に面会するなどの行事が行われたそうです。
イギリスやアイルランドでは今でも四旬節の第4日曜日(3月)が、母の日の祝日です。
アメリカでは5月の第2日曜日が母の日です。
南北戦争中に負傷兵の看護や公衆衛生の改善のため、地域の女性を結束し活動した亡き母を偲んで、アンナ・ジャービスが1907年5月12日に母が日曜学校で教師をしていた教会で追悼式を行ったのが起源とされています。
アンナの母親への想いに感動した人々によって、翌年5月に同教会で初めての母の日が祝われたのだそうです。
その後、1914年に当時の大統領により、5月の第2日曜が母の日の記念日とされました。
ちなみにオーストラリアは同じく5月の第2日曜日ですが、贈られる花が”クリサンセマム”いわゆる”菊の花”です。
これは菊は英名で最後の音節を取って、お母さんを表す”マム”と呼ばれているからです。
しかし菊と言っても日本のような菊ではなく、菊科の一種のガーベラです。
ガーベラなら見た目にも愛らしく素敵ですね。
カーネーションを贈る意味と花言葉
アメリカでのアンナが行った追悼式で贈られたのが、アンナの母親が大好きだった白いカーネーションでした。
それから白いカーネーションが、母の日に贈られるようになりました。
今は赤いカーネーションが一般的ですが、元は白いカーネーションだったのですね。
カーネーションは古くからあり、原産地は地中海沿岸から西ヨーロッパにかけてです。
ヨーロッパで品種改良が重ねられ、今の品種につながる品種が19世紀に作られました。
カーネーション全体の花言葉は、”無垢で深い愛”。
ヨーロッパの花言葉は、”魅惑” ”愛情” ”卓越”。
また、定番の赤いカーネーションは、”母への愛”。
ヨーロッパの花言葉は、”深い愛” ”敬愛”
可愛らしいピンクのカーネーションは、”感謝” ”気品”。
ヨーロッパの花言葉は、”母の愛”。
そして、起源となった白いカーネーションは、”純粋な愛” ”私の愛は生きている”
同じくヨーロッパの花言葉は、””純潔” ”純粋な愛”。
気をつけたいのが、黄色のカーネーション。
花言葉は”軽蔑” ”失望” ”拒絶”。
おそらく花の色による意味になりますが、残念ながら贈り物にはふさわしいと言えません。
日本に母の日が定着するまで
はじめは、アンナ・ジャービスが日本にいる女性宣教師に呼びかけ、1913年に日曜礼拝をしたのが最初のきっかけとされています。
その後、大日本婦人会が結成され、香淳皇后の誕生日を母の日とするも定着しなかったそうです。
戦前に森永製菓が母の日の普及に取り組み、戦後になってアメリカに倣い5月の第2日曜日が日本でも母の日とされました。
母の日にはふさわしい色のカーネーションを
先ほどの花言葉で触れましたが、カーネーションそのものに母の日にぴったりな意味合いがありますね。
しかし白い色のカーネーションは、故人を偲んで贈られるのにはいいのですが、ご健在のお母様に贈るにはふさわしくありません。
また、黄色い色のカーネーションは、見た目は珍しく可愛らしいものの、花言葉が贈り物には適していないため避けたい色です。
贈るなら、やはり定番の赤や優しいピンク色でしょうか。
お母様に気持ちを込めて、素敵な花言葉とともにカーネーションを選んでみてくださいね。