妊婦さんが温泉を楽しむために気を付けるべき事と、気になる感染症について
妊婦さんこそ、時にはゆったり温泉を楽しみたいですよね。
以前は妊婦さんは、温泉入浴を避けるべきだとされていました。
最近になって、温泉そのものには問題がないということで見直しが行われ、妊婦さんでも温泉入浴ができるようになったのです。
しかし、温泉への入浴が以前は妊婦さんに薦められていなかったこともあり、気をつけなければならない点がいくつかあるようです。
しかも、多くの人が利用する温泉施設では、衛生面、特に感染症が心配ですよね。
妊娠中は免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすくなります。
感染症にかかってしまうとお腹の赤ちゃんにも影響が出てしまう恐れがありますから、より一層注意が必要です。
それでは温泉を安心して楽しむために、気をつけるべき事を見ていきましょう。
妊婦さんが温泉で気をつけること
そもそも妊婦さん、特に妊娠初期と後期に温泉浴がすすめられていなかったのは、以下の理由からです。
妊娠初期は非常にデリケートな時期で、温泉に限らず生活全般に注意が必要です。
悪阻で入浴中に気分が悪くなったりしがちです。
妊娠後期は大きくなったお腹で足元が見えづらく、バランスを崩して転倒してしまう危険があります。
では具体的に、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
●医師と利用施設に事前に確認を
安心して温泉を利用する為に、かかりつけの医師に相談の上、利用施設にも事前に電話などで妊娠中でも利用できるかを確認しておくと良いでしょう。
施設によってはマタニティープランが用意されているところもあり、安心でより快適に過ごせるように工夫がされています。
●体調の良い時に利用する
妊婦さんに限らず、体調の悪い時には温泉の利用はおすすめできません。
特に妊婦さんの体はデリケートなので、注意が必要です。
入浴中も悪阻をおこしたり、急な体調の変化があるかもしれません。
のぼせてしまったり、貧血をおこして倒れてしまうと大変です。
何かあった時のためにも一人での入浴は控え、必ず誰かと同伴で入浴するようにしましょう。
●転倒に注意
最も気をつけたいのが転倒です。
妊娠後期は足元が大きくなったお腹で見づらい上、バランスが取りづらくなります。
温泉の泉質によっては、床などが非常に滑りやすくなっていたりします。
移動は気をつけて、ゆっくりとした動作で行いましょう。
●長湯は避ける
長時間の入浴は、体温を上げすぎてしまう恐れがあります。
長くても入浴時間は10分程度にとどめましょう。
途中休憩を入れながら、体調を見て入浴を楽しみましょう。
●温泉の温度に気をつける
温度が高すぎたり低すぎたりすると体調不良になりやすいので、温度は必ず確認しましょう。
サウナや水風呂には入らないようにしましょう。
特に気をつけたい感染症について
妊婦さんは平常時よりも免疫力が下がってしまっているため、感染症をおこしやすくなっています。
温泉施設の脱衣所や風呂椅子、洗い桶などからレジオネラ菌や毛じらみ、ヘルペスなどに感染してしまう恐れがあります。
施設利用時は、椅子や縁などが肌に直接触れないように気をつけて、できるだけ衛生的な施設を選ぶ事も大切です。
どうしても温泉自体の衛生面が気になる場合は、源泉掛け流しの施設を選ぶとより安心でしょう。
妊婦さんには足湯がおすすめ
一番手軽に楽しめるのは、足湯です。
膝下だけですから、着替えの心配もなく気軽にできます。
足元を温めると冷えやむくみにも効きますし、体が芯から温まります。
ただし長時間は湯あたりする可能性がありますから、時間は短めにしておきましょう。
リラックスタイムを楽しんで
いくつかの注意事項に気をつければ、妊婦さんも安心して温泉入浴ができますね。
温泉に浸かることで、妊娠中の倦怠感や苛立ちを和らげることができるでしょう。
温泉に出かける際は、移動時間にも無理のないプランを立てるのがおすすめです。
移動中に気分が悪くなることもありますから、近場の温泉がお出かけには安心ではないでしょうか。
家事からも解放されて、時にはゆったりとリラックスタイムを楽しみたいですね。