意外と知らない?浴衣と着物の違いについてご紹介します!
日本ならではの服装である浴衣や着物。
最近では普段着として取り入れる方も徐々に増え、そうでない方も、1年に何度か浴衣や着物を着るという方が増えています。
でも意外と知られていないのが、浴衣と着物の違い。
形としては似ていますが、この二つの違いって一体何なのでしょうか?
今回は、意外と知られていない浴衣と着物の違いについてご紹介しますよ!
ぜひこの違いを知って、うまく使い分けてみてくださいね。
浴衣と着物の違いって何?
それでは早速、浴衣と着物の違いについてご紹介しましょう!
とても細かいことですが、意外と違いが多いんですよ。
浴衣
浴衣は服装のジャンルとしては、着物のジャンルに振り分けられます。
言わば着物の中の一つですね。
ただ、一般的に言われている着物とは少し着かたに違いがあります。
大きな違いは浴衣は「夏に楽に着ることを想定された着物」という事です。
元々風呂上がりや寝巻として楽な服装として着ていたのが浴衣です。
今でも旅館などでは簡易的な浴衣が部屋着として提供されているのも、その為ですね。
ちょっとした外出でも着るようになりましたが、スーツなどのような正装ではありません。
現在では夏に着る服装として、各地でよく見かけます。
寝巻としてなら年中着ることが可能ですが、基本的には6~9月ごろに着るものと思っているといいですね。
構造的にも夏仕様で、着物自体も裏地のない「単衣(ひとえ)」が使われており、夏の着物と同じです。
素材も綿やポリエステル等、夏らしい暑くなりにくい素材で作られています。
また着物では下着の上から長襦袢を着ますが、浴衣は必要ありません、下着の上に羽織ります。
着物では足袋も必須アイテムですが、浴衣では必要ありません。
帯も分厚くなく夏らしい、へこ帯や半幅帯を締めます。
着物
それでは着物はどうでしょうか?
着物は浴衣とは違い「正装」となります。
正装するべき場面では、着物を着て行ってもマナー違反ではありません。
また着物は季節関係なく着ることができます。
浴衣は構造が夏使用なので、温泉街でもなければなかなか冬に外で浴衣を着る方は少ないですよね。
正装ではありますが、お出かけ着として着ていらっしゃる方は、浴衣よりも着物を夏でも来ている方が多いのではないでしょうか?
着物は季節によって生地の構造も異なります。
夏や暖かい日には夏の着物として、先ほどご紹介した単衣タイプ。
その他の季節には、裏地をつけた「袷(あわせ)」タイプの2種類を着ます。
素材も木綿、化学繊維、ウール、絹等浴衣と比べると高い生地が使われていることが多いです。
ただ、最近ではポリエステルのものもよく見かけます。
また、着物の場合は夏でも長襦袢は必須です。
正装になりますので、必ず長襦袢を中に着るようにしてください。
そして足元も素足はNG。
必ず足袋をはくようにしましょう。
帯に関しては、浴衣のように半幅帯やへこ帯、そして名古屋帯など、その着物にふさわしいものであればOKです。
浴衣でも着物と同じ扱いにできる?
長襦袢を着ず、足袋も履かない浴衣は正装とはならず、元々は家着であることをご紹介しました。
では浴衣で長襦袢を着て足袋を履けば、着物と同じような扱いになるのでしょうか?
物によります
着物には浴衣よりも良い生地を使うと言った生地の違いもありますので、どの浴衣も長襦袢を着て足袋を履けば、着物と同じ扱い、ではありません。
基本的に浴衣では長襦袢を着ないので、足袋も履かないのが正しい着かたです。
ただ、例外なのが高級浴衣です。
長板中形や絹紅梅、絞り等の高級浴衣は外出着相当の服装として使う事ができます。
その為に必要なのが、長襦袢を着て足袋を履くこと。
どちらか一つだけではバランスが狂うのでNG。
両方を取り入れることで、着物としてのバランスが良くなります。
こうすることで、夏の着物用の名古屋帯もよく合うようになりますので、外出着として通用するそうですよ。
半襟をつければ、夏の着物としても使えます。
覚えておくと便利ですね!
浴衣と着物では、使われる場所も全然違う!
基本的に浴衣は家着、着物は外出着であり正装でもあることを分かっていただけたと思います。
現在では夏に浴衣で歩くことも一般的になりましたが、キッチリと着物を着たい方は、夏の着物を着ることをお勧めします。
ぜひこの違いを覚えておいて、それぞれをうまく使い分けながら素敵な思い出を作ってくださいね!