わらびのあく抜き、重曹がない時の簡単な方法
山菜の季節は短いので、わらびを頂いたりすると嬉しいものですね。
しかし、わらびはあく抜きをしないと食べることができません。
さて、あく抜きしようと思ったら、家に灰や重曹がないなんてことはありませんか。
重曹がないと慌てて買いに走らなくても、これからは大丈夫なのです。
実は家にあるもので、あく抜きができてしまいます。
それでは重曹がない時にでも出来る、わらびのあく抜き方法をご紹介します。
あく抜きに必要な条件とは
わらびに含まれているあくの成分はチアミナーゼという酵素です。
チアミナーゼはビタミンB1を分解する性質があります。
また、プタキロサイドという発がん性のある物質も含まれていますが、いずれもあく抜きをすればほとんど分解されます。
あく抜きをするためには、繊維からどうにかしてあくの成分を溶け出させる必要があります。
灰や重曹が使われるのは、それらを溶かした水がアルカリ性で、繊維を柔らかくしてあくの成分が溶け出し易くなるためです。
そして加熱すること。
加熱すると酵素であるチアミナーゼは分解されます。
これらの条件を満たすことができれば、重曹が無くてもあく抜きは可能です。
重曹を使わないあく抜きーその1
家にあるもので、出来るだけ短時間であく抜きをしたい場合には、小麦粉と塩を使う方法が良いでしょう。
小麦粉も使う量はごく少量です。
まず、塩があくの成分を繊維から引き出します。
水に溶かした小麦粉が、わらびから溶け出したあくをどんどん吸着してくれます。
これらの作用で、ものの15分ほどであく抜きができてしまいます。
●小麦粉と塩を使う方法
<準備するもの>
水 1リットルに対して、小麦粉:大さじ4、塩:小さじ2
⑴水に小麦粉と塩を溶かしてよくかき混ぜ、火にかけます
⑵沸騰したらわらびを入れ、弱火で3〜4分茹でます
⑶わらびを冷水に浸して、10分ほど置きます
茹でた後に一晩置かなくても良いのは助かります。
このまま料理に直ぐ使えますね。
重曹を使わないあく抜きーその2
米のとぎ汁を使うことで、重曹を使うのと同じ作用を利用できます。
とぎ汁の中の米ぬかはアルカリ性で、繊維を柔らかくしてあくを溶け出させるのを助けます。
お米なら、ほとんどのご家庭にありますね。
●米のとぎ汁を使う方法
<準備するもの>
米のとぎ汁:鍋にたっぷり
⑴米のとぎ汁を鍋にたっぷり入れ、沸騰させます
⑵わらびを入れ弱火で10分茹でます
⑶わらびを流水でよく洗って鍋の水を入れ替え、再度茹でこぼします
小麦粉を使うよりは少々時間がかかりますが、それでも灰を使った方法よりはぐっと短時間でできます。
あく抜き後の保存方法
大量にあく抜きした場合、直ぐに食べきれないことがありますね。
適当な量に分けて冷凍保存しておけば、食べたい時にさっと使えて便利です。
冷凍保存のポイントは、水につけたまま冷凍することです。
この場合は普通に解凍して、料理に使えます。
水を切って冷凍も可能ですが食感が筋っぽくなるので、料理に使う場合は解凍せずにそのまま煮物などにしてください。
わらび以外の山菜にも
これらの方法なら急にわらびをお裾分けして頂いても、さっと料理ができますね。
採れてから直ぐに料理すると、新鮮ですし風味が違います。
実は、こちらでご紹介した方法で、わらび以外の山菜、たけのこのあく抜きも出来ますよ。
たけのこの場合は茹で時間を長くしてください。
これからはもっと手軽に、旬の味覚を楽しめそうですね。